プレゼンを格段によくする3つの方法

[最終更新日]2017年12月31日
[記事公開日]2017年8月2日

「少人数の前ではスムーズに話せるのに、大人数を前にすると緊張のために言葉に詰まってしまう」「始めは話す内容を決めていたのに、途中で混乱してしまい、何を話したらよいかわからなくなる」「話すことは決まっていたのに、いざ話してみたら、上手く伝わらなかった」今まで、このように感じたことはありませんか?

一言で「人前でうまく話す方法」と言っても、話し方を改善する方法は様々です。この記事では、その中でも、効果の高い3つの方法について書きました。この3つは、「正攻法」ですが、言われないと意外に気が付かないことでもあります。また、「話すこと」は、場慣れすることで上手くなりますので、実際に話す機会を沢山作って、今からご紹介する3つの方法を試めしてみてください。プレゼンが格段によくなるはずです。

1. 話す相手が何人でも基本的に同じだということを理解する

 相手と2人で話しているときはスラスラと話せるのに、大勢の前で話したら言葉に詰まってしまったという経験はありませんか。このように、「聴き手の人数が多くなると話しづらくなる」と感じる方は多いのではないでしょうか。そのように感じる方が、上手く話すためにまず知っておくべき重要なポイントの1つは、「わかりやすい話し方は、相手が1人であろうが、多数であろうが、変わらない」ということです。
誰かと2人で話すことを想像してください。どのような話し方をすると、相手はわかりやすいでしょうか?逆に、あなたが聞き手である場合、どのように話されるとわかりやすいと感じますか?
  • 最初に話の目的を明確にする
  • 順を追って話をする
  • ゆっくり大きな声で話す
  • 沢山話し過ぎない
  • 聞き手の理解度を確認しながら話す
などがあげられます。そして、この「わかりやすく話すコツ」は2人で話した場合も、大勢で話した場合も同じです。
わたしは、大学時代の4年間、塾講師をしておりましたが、話し慣れてきた頃に、この事実に気が付きました。話しかける相手がひとりであっても大勢であっても、あくまで、コミュニケーションが目的なのです。しかし、大勢の前で話し慣れていないときは、大勢の目にさらされていることに意識が向き、コミュニケーションが大切であると実感するのが難しいかもしれません。わたしも、最初に授業に立った頃は、「大勢に見られている」ということばかりを意識してしまいましたが、そんな意識が薄れた頃に、本来の目的である「生徒が理解しているのか」ということを気にするようになりました。そうすると、相手が沢山いても、相手の顔を自然と見るようになるのです。まずは、ある一人を相手と決めて1対1でコミュニケーションを少しずつ取り、それが上手くいったら、次の一人と1対1でコミュニケーションを取ります。それを繰り返していくうちに、結果的に、全体とコミュニケーションを取れるようになるのです。
最初は、全体とコミュニケーションと言ってもピンとこないかもしれませんので、次のようなステップを踏んでみるとよいと思います。
  1. 自分が「見られている」ことではなく、聴き手の理解度を意識する

    話しをわかりやすくするために意識すべきことは、「相手が興味を持っているか」「相手が理解をしているか」ということです。つまり、あくまで「相手」を意識すべきなのですが、大勢の前に立つと、つい緊張をして「見られていること」、つまり、「自分」に意識が向きがちです。このような状態では、「相手が自分の発した言葉に興味を持っているか、理解しているか」を判断することはできません。実際に大勢の前で話す際には、自分が「見られている」ことではなく、聴き手の興味や理解度に興味を持つようにしましょう。
    ちなみに、わたしの経験上、聴き手は、自分が思っているよりも、話し手のことを見ていません。更に言えば、長時間、聴き手に興味を持ってもらうことはとても難しいことです。そのため、自分が「見られている」ことを不安に思う必要はないのです。

  2. 誰か1人を決めてコミュニケーションを取りながら話してみる

    自分が話している場所から近くて、アイコンタクトの取りやすい人と、1対1で話すかのように語り掛けてみましょう。その際に、「大勢の前で話している」と意識する必要はありません。ほんの20秒~30秒くらい、周りのことを忘れて、話しやすい誰かと、1対1のコミュニケーションを取ってみましょう。上手くコミュニケーションが取れたと思ったら、次のターゲットを決めて、また同様に20秒~30秒くらい、1対1のコミュニケーションを取ってみましょう。それを4~5人の聴き手と繰り返してみてください。

  3. 1対1のコミュニケーションがうまく繰り返せたら、全体に語り掛ける

    4~5人の人と1対1でコミュニケーションを取ったら、次に、全体に視線を戻して、1対1で話していたときと同様の口調で、説明を続けてください。大勢に話す際でも、わかりやすい話し方は、1対1の話し方と変わりはありません。しばらく大勢に向けて話をしたら、また、1対1のコミュニケーションに戻ってください。特に、自分の話に対する反応や同意が欲しくなったら、1対1のコミュニケーションに戻ることをお勧めします。

この3つのステップを繰り返すことで、近くの数名とコミュニケーションを取りながら、コミュニケーションを取る範囲を、徐々に全体へと広げていけるようになります。こうすることにより、「大勢の目にさらされている」という状況から、「自分と多くの人とで、意思疎通のためのやり取りをしている」状況に変えていくことができるようになるのです。

2. 内容をきちんと理解し、目的をはっきりさせる

  1. 内容を理解する

    「人前で上手く話せない」と思っている人の勘違いの1つに「上手く話すためには、話す内容を覚えておく必要がある」と考えることがあげられます。しかし、基本的に、上手く話すために、文章を覚えることは逆効果です。一言一句覚えようとすると、言葉の端々に気を取られ、内容を理解できなくなります。そのため、「相手に伝える」という最も大切なことに向ける意識が、欠けてしまうのです。覚えてはいけないのであれば、どうすればいいのでしょうか?

    話す内容を「覚える」のではなく、「理解する」。もっと言うと、「こうだからこう」と自分の中で腹落ちすることが必要です。自分の中で腹落ちしている内容であれば、必ず説明ができます。また、質問を受けても答えることができます。細かすぎる言葉尻に捉われず、「自分が理解していること」「相手に伝えるべきこと」を意識して、話すようにします。すると、「伝えること」に意識が向くため、多少、言葉に詰まったり、言い直したりしても、全く気になりませんし、聞き手に届くようになるのです。

  2. 目的を明確にする

    また、当たり前のようでいて、なかなか出来ないのが、「目的をはっきりさせること」です。一般的に、プレゼンは達成すべき目的があるものです。まずは、自分の中で、その目的を明確にすることが、わかりやすく話すことの第一歩です。また、第三者に話をする場合には、「基本的に伝わってない」と考えた方が正しいのです。話をしている途中で、都度、目的に立ち返って説明することは、話をすることの効果を出すために大切なステップとなります。

3. 準備をする

話す前に準備をするのも当たり前のように思いますが、準備をするにも効果の高い方法があります。
  1. 相手に伝えるべきことの粒度を確認しておく

    「詳しく話そうとしたら、どこまでも細かく話せる」、逆に「掻い摘んで話したら、とても簡単に話せる」という場合はあると思いますが、「詳細であればあるほどいい」、逆に「要約だけですべてが理解できる」ということではありません。わかりやすく話すためには、何を相手に伝えるべきかを明確にした上で、「どんな風に伝えたら伝わりやすいか」を考えておく必要があります。往々にして、自分が関わっている粒度で物事を考えたり、話しがちであったりするのですが、相手がわかりやすい粒度というのは、必ずしも自分とは同じではありません。詳しく説明をしたからと言って、わかりやすい訳ではないですから、要所、要所、かいつまんで話した上で、必要に応じて掘り下げるという姿勢が必要です。そのためには、聞き手が何を聞きたいか、どのような理解レベルか、想定しておく必要があります。

    これはつまり、「聞き手の目線に、自分の目線を合わせる」という作業です。これが出来るようになると、相手が必要としている情報を伝えることができるようになります。よく、話し手が話題について誰よりも多くの知識を持っているにもかかわらず、その人の話を聞いてもよくわからないということがありますが、これは話し手が聞き手に目線を合わせないで話しているためです。聞き手に目線を合わせるのがとてもうまいのが、池上彰さんだと思います。テレビを見ている人、本を読んでいる人の目線に立って考えた上で伝えるということが、常に自然に出来ている方なのだと思います。

  2. 冒頭部分についてイメージトレーニングや想定問答をしておく

    冒頭10分~15分くらいについては、ある程度細かく正確に覚えておくこと効果があります。何故かというと、大勢の前で話すときは一番初めが一番難しいからです。冒頭がスムーズに乗り切れれば、後はそのままの流れでうまく話せてしまうことが多いのです。

    一言一句覚える必要はないのですが、冒頭の10分くらいについては、

    ● どうやって話を切り出すか

    ● どういう流れで説明をするか

    ● どこにフォーカスし、どこにフォーカスしないか

    ● どこで聞き手に話を振るか

    ● どうやって目的を伝えるか

    などについて、文章レベルで何を話すか決めておくといいと思います。

    これを話す内容すべてについて実施すると大変ですが、冒頭だけであれば比較的ラクに出来るはずです。また、実際に声に出して説明をすると、話の繋がりがいいところと悪いところ等、具体的な改善点に気付くことができます。

 

 

今回ご紹介した以外にも話し方・プレゼンをよくする方法は、いくつもありますが、この3つの方法は比較的実践しやすく、効果の高い方法です。次のプレゼンから是非試してみては、いかがでしょうか。