今、まさに、パラレルキャリアを考えるとき

[最終更新日]2018年7月1日
[記事公開日]2018年2月2日

「パラレルキャリア」と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか?本業と副業を持つ、副業で好きなことをする、稼ぐ…など、人によって、さまざまな印象を持っていると思います。それは、実際に、「パラレルキャリア」にはさまざまな形があるからです。

 

世界最高の経営思想家といわれるピーター・F・ドラッカーは、自身の著書『明日を支配するもの』において、「パラレルキャリア」を、”本業以外の仕事を持ったり、社会活動などに参加したりして、本業と第二のキャリアを両立させる生き方”と定義しています。つまり、報酬を得ることを目的としていても、いなくても、本業と別のキャリアを持っていれば、それは「パラレルキャリア」であり、報酬を目的として別の仕事をする「副業」という言葉は、「パラレルキャリア」に包含されます。

報酬を得なくても「キャリア」なのであれば、仕事をしながら休みに趣味の活動をすることとどう違うのでしょうか?これは、人によって定義が異なるかもしれません。わたしは、「報酬を得ない第二のキャリア」というのは、①自分がミッションとして感じている②他の人に何らかの影響を与えている の2つの要素を含んでいると考えています。

 

①自分がミッションとして感じている

「ミッション」というのは、「自分がやるべきと考えていること」です。わたしは、「人生でやるべきこと」としての仕事が、「パラレルキャリア」の1つの形なのではないかと思います。

日本は、世界の中でも有数の経済大国でありながら、2017年の世界幸福度ランキングでは、51位でした。もちろん、経済的な豊かさも、とても大切なのですが、幸福度ランキングにおける日本の順位から、必ずしも、経済的な豊かさと幸福度がリンクしていないことが見てとれます。わたしは、まさに、日本の幸福度を上げるポイントの1つが、「ミッション」なのではないかと思うのです。

「自分のやるべきことはこれだ」と思えることは、人の心を充実させ、強くします。日本が世界に誇れる生活水準を持っている今、さらに人の幸福度を上げるのは、気持ちの充実感であり、「パラレルキャリア」は、その一助になるはずです。

 

②他の人に何らかの影響を与えている

あることに対しての情熱が大きくても、自分だけでできることであれば、それはキャリアでなく「趣味」だと言えます。それが、いいとか、悪いとかいうことではなく、「パラレルキャリア」の定義として、「人との関わり」が含まれるということです。

例えば、「食べること」が大好きだったとして、色々なレストランを探して、食べて、とても詳しい場合、その活動を自分ひとりで行うのであれば「趣味」でしょうし、その情報を共有して、他の人と活動をしていれば「キャリア」でしょう。

情熱を傾けられることを、ひとりで楽しみたい人もいるでしょうし、人と楽しみたい人もいるでしょう。また、情熱を傾けられることが複数あるのでしたら、それによって、「趣味」にしたいか、「パラレルキャリア」にしたいか、感じ方がかわるかもしれません。

 

パラレルキャリアについて考える

生きていくためには、本業で稼がなくてはいけません。稼ぐためには、まず「役に立つ」ということが大切なので、必ずしも、「ミッション」や「他人に影響を与えられるか」ということを言ってられません。もちろん、本業で、自分のミッションを実現し、他人に影響を与えている、そんな人もいます。しかし、そのような人は人以上に努力をしています。一般的には、生きるために稼ぐことと、やりがいというのは一致しないことは多々あるのです。

近年、日本では、「働き方」を変えようという意識が高くなって来ています。そんな今だからこそ、「パラレルキャリア」について考えることで、自分の人生や心のあり方を見つめるためのいいきっかけになるのではないでしょうか。本業は生きていくため、副業は自分の生きがいとして、バランスを取る。そうすることで、本業へのモチベーションにも繋がり、副業で自分を活かすための基盤やスキルを得ることができるはずです。